現在の在日フランス大使館に隣接する旧大使館があった土地が、2009年10月まで「フランス」で、以後50年間「日本」になり、その後再び「フランス」になるという、同じ土地にも関わらず平和に『国』が入れ変わるということに衝撃を受け&ヤドカリの習性と重なり生まれた作品。
動画は以下。
各殻は、その国を象徴する建物や街並の縮図になっています。分かります?
※一番上から、ニューヨーク、ザーンセスカンス(Zaanse Schans:オランダ)、パリ、タイ、サントリーニ(santorini:ギリシャ)、アイット-ベン-ハドゥの集落(Ksar de Aït-Ben-Haddou:モロッコ)、オンフルール(Honfleur:フランス)。
宿主のヤドカリの居ない殻と、空(から)が掛かるのも面白いですね。
よく考えたらヤドカリ(この場合は街の主)には、街は最初しか見えていないのですよね。
以下、作者の言葉より
この作品は、旧在日フランス大使館での展覧会"No Man's Land "をきっかけに、制作をスタートしました。
(旧在日フランス大使館の建物は2009年に解体され、隣接する土地に新しい大使館が建てられましたが、)
この”旧”在日フランス大使館の土地は、2009年10月まで「フランス」だったが、以後50年間「日本」になり、その後また「フランス」になると訊きました。この話に衝撃を受け、やどかりの「やど」を引っ越しする習性へとアイデアが飛躍しました。
同じ土地であるにもかかわらず、平和に国が入れ変わっている事実。中身は同じでありながら、背負う「やど」によって、すっかり見た目が変わってしまう「やどかり」。
やどかりの「やど」を引っ越しする習性を利用して、様々な国の建物を模した「やど」を次々と引っ越しさせました。
それによって「国境」というテーマにアプローチしています。
展示のご案内をいただきました。
岐阜 おおがきビエンナーレ 2013 LIFE to LIFE -生活から生命へ 生命から生活へ-
に出展されるとのことです。
日時:2013年9月6日(金)~16日(月・祝日)(11日間)
会場:IAMAS,大垣市多目的交流イベントハウス, IAMAS OS フローラ,ちょい店(メイン会場:IAMAS)
入場:無料
詳細をコチラでご確認の上ぜひ! > 岐阜 おおがきビエンナーレ 2013
ちなみにこの作品、3Dプリンターの活用例として海外の3Dプリント系サイトで採り上げられまくっています。
ヤドカリと3Dプリンタと言えば、3年前にMakerbotがペットのヤドカリの好むヤドを3Dプリンタで皆で開発&出力&使うことで、野生のヤドカリの家となる自然界の貝を奪わないで済むようにすることを目的としたプロジェクト「Project Shellter」があったことを思い出しました。そういえば...そのMakerbotも持ち主がStratasysに変わりましたね。※特に意味ナシ。
(c) AKI INOMATA / Courtesy of AI KOWADA GALLERY
Original:AKI INOMATA:Why Not Hand Over a “Shelter” to Hermit Crabs?
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